2017年06月06日

ワルツ「金と銀」

ワルツ「金と銀」 (1902)
フランツ・レハール作曲 知久幹夫編曲
Franz Lehár (1870.4.3 Magyarország〜 1948.10.24 Bad Ischl)

 作者はハンガリーのコマーロムに生まれる。プラハ音楽院でドヴォルザークらに学び、軍楽隊長を経てウィーンでオペレッタ作曲家としてデビュー。「銀の時代」とよばれたオペレッタの第二黄金期を代表する作曲家となる。
1905年、『メリー・ウィドウ』で一躍人気作曲家となるが、次第に作風は喜劇一辺倒のオペラからを脱し、瀟洒な笑いを内包しながらシリアスなテーマを展開する独自の形を確立していく。特に、1925年に初演された『パガニーニ』、1927年の『ロシアの皇太子』、そして1929年の『微笑みの国』は、これまでのオペレッタには無かった悲劇であり、レハール独特のウィンナ・オペレッタ路線を象徴する傑作である。
1938年3月にナチス台頭のドイツがオーストリアを併合した後には、夫人がユダヤ人の生まれであったにも拘らずドイツのナチス党政権からの庇護を受けたが、そのもとで新作を発表することはなかった。
今日演奏されるレハールのワルツの多くは「メリー・ウィドウ」を始めとして自作のオペレッタから編曲されたものが多いが、「金と銀」はそれらとは生まれを異にしており、独立した管弦楽用ワルツとして作曲されたもの。本作は、1902年の謝肉祭の間に催されたパウリーネ・メッテルニヒ侯爵夫人主催の舞踏会のために作曲された。題名の「金と銀」とは、この舞踏会の課題名で、会場は銀色に照らされ、天井には金色の星が煌き、壁一面に金銀の飾りが付けられ、参加者も金銀に彩られた思い思いの装飾を纏っていたと伝えられる。今日では代表的なウィンナ・ワルツとして、ヨハン・シュトラウス2世などの作品とともによく演奏される。
posted by コンコルディア at 19:52| Comment(0) | 45th定演曲目解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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